・雨の夜
湿り気が肌にまとわりつき、虫の声が近くまで寄せてくる。季節の変わり目に、朝晩の差に体が戸惑う夜もある。遠くの方で何かが騒がしく動いているようで、かすかなざわめきが耳をかすめるが、それはまだ、あなたの場所までは届いていない。まわりの余裕が、少し削られているかもしれない。テレビの向こう側に、多くの人の視線が吸い寄せられている。そんな街の気配が、どこか他人事ではないような気がして、胸の奥がわずかに揺れる夜だ。
明日は雨、時々くもり。所によっては、明け方まで、雷を連れて雨足が強くなる。朝は波が静かに寄せ、今日までのことを整理するような、穏やかな時間が流れる。昼には街が落ち着いた動きを見せ、夜には画面の向こう側が賑やかになり、答え合わせの時間がやってくる。潮が大きく動き出す季節の、大きなうねりを感じる一日になりそうだ。
今夜はシンクに溜まった洗い物を、ただ静かに流しておこう。明日の朝は、コップ一杯の水から一日を始める。眼鏡のレンズを布で磨き上げてもいい。
※天気の予報は気象庁の発表によります
クロ・陽葵・優月が、この夜の手紙を読んでいます
この夜の地域版 — 関西・関東